実態のない優しさ


私は私の大切な人にたくさんの優しさをあげたい

でも自分の中からどうにか絞り出した優しさはとても不器用で

実態がないから誰の心にも響いていないのだろう


無償の愛を提供しているつもりなのに

きっと心のどこかでは何かを期待して、それがないと勝手に落ち込んでしまう


だったら私はもっと自分本位になってもいいのだろうか

優しい私でいないと嫌われるのだろうか

本当の私は打算的で小賢しくてひねくれていて

私は私のために、もっとそういう私でいてもいいのだろうか


そんなことを考えているから、私の優しさの芯はぶれはじめている

もっと強く優しくなりたいのに


2024.06