henka
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ずっと続くということを意識すらしていない当たり前だったことがとつぜん変わることがある。
でもきっと水面下では変化の兆しがあって、それを経て変化がやっと明るみに出ただけなのだろう。
今こうしている間にも空気中には様々な変化の微粒子が漂っていて、いつか来る変化の周知に向けてひっそりと蓄積を進めている。
もしかしたらそれは注意すれば私にも感じとることができるのかもしれないが、日常には自分と外界の間にある空気中に存在する要素が多すぎていつも気づくことができない。
旅はそんな環境から気持ちを乖離させ、他者との比較が必要ないフラットな状態にし、自分の思考に没頭させてくれる環境と視点を与えてくれる。
あるのかもわからない変化の微粒子を見つけたくて、旅先で目の前の空間に意識を向け、神経を研ぎ澄ます。
変化の兆しをいつか日常でも見つけられるようになりたくて、その行為を重ねる。
2019.06
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